パスカル・コタはロワールの偉大なる造り手です。
以下インポーター資料です。
ソーヴィニヨン・ブラン発祥の地ロワール。その中心となるサンセールにドメーヌを構え、
世界中のソーヴィニヨン・ブラン生産者の目標となっている最高の作り手がパスカル・コタとフランソワ・コタです。
パスカルとフランソワは従兄同士で、2人の父親は共同でドメーヌを運営していました。
その伝統的な造りをそのまま引き継いでいるため、ワインの味わいに大きな差はなく、ラベルも瓜ふたつです。
パスカル・コタのサンセールは、サンセールがいかに素晴らしいかをよく表しています。
今では既にこの地域では当たり前となっていますが、単一畑のブドウからワインを造ったのはコタが初めてでしたし、
最初に無濾過で瓶詰をしたのもコタでした。畑はサンセールの中でも最良の区画の1つに挙げられ、
手作業でないと作業ができないほどの急斜面に位置します。この地形と自然環境を生かし、
ビオディナミ農法が話題になる遥か以前から、有機栽培や古典的な醸造を続けてきました。
収穫は完熟を待って遅摘みし、全て手作業で収穫・選果します。古典的なバスケット・プレス
(高級シャンパン・ハウスで使用されているものと同じもの)を使用し、人力で圧搾します。
これは非常に穏やかな圧搾工程で、質の高いマストが得られます。
ワインは全て樽発酵させていますが、独特の醸造技術で樽を感じさせない円やかな味わいを引き出しています。
マロラクティック発酵、濾過処理はせず、月の満ち欠けに合わせて瓶詰します。
こういった様々な努力により長期熟成に耐える卓越したワインを生み出しています。
サンセールが熟成するかどうかが議論になる時、ソーヴィニヨン・ブランが非常に良く熟成する最高の例として、
決まってコタのワインが引き合いに出されます。ロバート・パーカーが「私が口にしたことのある
最良のソーヴィニヨン・ブランの1つ」と評するほど素晴らしいワインを産出しています。
コタのワインは、ミネラル感とフレッシュな爽快感に溢れつつも、ふくよかな果実味が感じられ、
メロンやミントを思わせる爽やかなアロマが香ります。サンセールが早飲みの白ワインという固定概念を覆される逸品です。
パスカル・コタの収穫は、サンセールの生産者の中で最も遅く、この遅い収穫こそ、
シャプタリゼーションを一切せずとも非常に高い残糖量を出すことの出来る秘訣です。
フランソワとは対照的に、パスカルは極めて遅めの収穫を好みます。
将来、この点がフランソワ・コタとパスカル・コタのワインの違いを語る上で
重要なポイントとなり得るかもしれません。
■醸造手法■
コタのワインは、発酵・熟成ともに樽を使用していますが、新樽は使用していません。
ソーヴィニヨン・ブランと新樽の相性が悪いためです。樽は全て600Lの樽を使用します。
一次発酵は、15から70年物の樽を使用。樽発酵は、ステンレスタンクでの発酵よりも多様性や変化に富むのが特徴です。
ソーヴィニヨン・ブランは、フランス全土の白ワイン品種の中で最も還元性の高い品種の1つです。
樽で発酵し澱引きすることで空気に触れさせ、還元を促進しています。
ろ過をしなくても良いように、澱引きは2から3回行い、必ず樽底に澱が残るようにしています。
マロラクティック発酵は一切していません。澱引きを複数回行うことで空気に触れ、還元が進みます。
澱引きはしますが、ろ過や清澄はしません。これにより、驚くほど素晴らしい口当たりに仕上がります。
味わいや糖がアルコールに変わる速度が樽により異なるのは、樽発酵の長所であり、また短所でもあります。
ボルドーの作り手が、樽ごとの個性が強すぎるのはリスクが高く、作業量も増えると考えるのに対して、
ブルゴーニュの作り手は、これもまた樽発酵の美点の1つであると考えます。多様な味わいのワインが
ブレンドされることで複雑な味わいが生まれます。ブルゴーニュに古くから伝わる伝統的な手法です。
コタのサンセールは、酸味、早熟で若々しい味わい、堅さ、凝縮感など、他のサンセールとは異なる個性を備えています。