シャサーニュ・モンラッシェ・ルージュ・ラ・グジョンヌV.V2022 ユベール・ラミー
名実ともにトップ・ドメーヌとしての確固たる地位を確立したユベール・ラミーの2022年です。
●産地:フランス/ブルゴーニュ/コート・ド・ボーヌ
●呼称:シャサーニュ・モンラッシェ
●ブドウ品種:ピノ・ノワール
●容量:750ml
●赤ワイン
シャサーニュの村名格の赤ワインです。
シャサーニュ村中央、下部に位置する区画です。
以下インポーター資料です。
(2025.3 入荷時の資料)
面積:1.05ヘクタール
植密度:11,000本
畑・土壌:
標高220メートル 粘土質の深い土壌。
東南東向きの粘土質土壌
樹齢:60年
栽培:
コルドン・ロワイヤ仕立てとグイヨ仕立て。より小さく凝縮した葡萄が得られます。この10年、化学肥料は一切使わず、土壌のためのコンポストを与えています。葉の表面が太陽を最大限享受するためにパリサージュ(枝の固定)は高く1.4メートル。
醸造:
手摘み、小さなケースで葡萄を運搬。選果して30から70%除梗。発酵と浸漬を20日間。1日2回ピジャージュ、ルモンタージュ。補糖せず。(ヴォージュ産、アリエ産、トロンセ産…新樽比率20%、1,2年樽使用)。樽でマロラクティック発酵。
熟成:
熟成がゆっくり進むように低い温度で熟成させます。卵白で清澄。23か月熟成後、重力で瓶詰め。
味わい:
深い美しいルビー色。フレッシュで黒い果実の香り。
豊満で厚みがあり、熟したタンニンを持っています。
(インポーター:オルヴォー)
以下生産者より【2022年について】
ここ数ヴィンテージ、私たちは大幅な収量減に悩まされてきました。特に2016年以来ほとんど免れたことのない霜による収量減です。暑すぎて乾燥しすぎているか、雨が多すぎるかの極端なコンディション、そして多くの病害に見舞われたシーズンでもありました。この特殊な気候によってストレスを受けたブドウの木は枯れてしまい、より強い台木に植え替えなければなりませんでした。
私たちはブドウとワインの品質向上のための努力と研究を続けています。畑では、過去の高品質なシャルドネの大量セレクションを行い、剪定はより慎重に考慮し、外傷を少なくし、植樹密度を高め(1万本/haから1万4千本/haから3万本/haへ)、シーズン中には何度もブドウの樹を観察し、トレリス(棚)を高くし、場合によっては、ブドウの樹にストレスを与えないよう、新梢を全く切らずに編み込んでいます。セラーでは、赤ワインは全房、白ワインは澱を多めに取り、様々な容器(木樽、桶、砂岩のアンフォラ、ガラスのアンプルなど)で熟成を試みています。新しい貯蔵庫(耐光LED付き)とボトリング工場は稼動しており、あとはテイスティングルームとオフィスの最終的な改装を残すのみとなりました。望ましい結果を得るためには、人手、時間、設備への多大な投資がまだ必要です。
3桁の2022年
2022年4月から9月までのボーヌの降雨量:
345ミリ(平年383ミリ)
2022年4月から9月までのディジョンでの日照時間:
1612時間(平年:1336時間)
8月から9月までのボーヌの平均気温:
18.8℃(平年:17)
2022年の春は、4月10日にサン・トーバンのフリオーヌで-6.5℃の霜が降りました。2021年と比較すると被害は少なかったです。5月24日の中間の開花は早い収穫を告げました。乾燥した年でしたが、6月に雷雨があり、夏のストレスを避けるために必要な水が供給されました。収穫は8月25日に始まりました。
白ワインはよく熟し、フレッシュでミネラルがあります。完熟していますがバランスが良く、フレッシュでエネルギーに満ちています。このヴィンテージは日照に恵まれたバランスを持っています。フレッシュで柔らかいワインを造るため、ワインの熟成には新樽はほとんど使用せず(0~2%)、2年間かけて樽熟成させています。現時点においてワインは真面目でフレッシュ、エネルギーに満ちています。どのワインもテロワールをよく反映しています。収量が少ないため、味わいに凝縮感があります。2021年は収穫量が非常に少なかったです。2022年はいくつかの畑で水不足が生じたため、収量は適正収量から低収量になりました。
赤ワインはフローラルで黒い果実や植物のニュアンスがあり、フィニッシュには熟し滑らかなタンニンがあります。ピノは日照の恩恵を受け柔らかく、深い色調、ブルゴーニュで有名な上質なヴィンテージを彷彿とさせてくれます。
カトリーヌ&オリヴィエ・ラミーより
商品コード:18696
ユベール・ラミー(Hubert Lamy)
“ユベール ラミー”の歴史は古く、ドメーヌは1640年に、サントーバン村でブドウの栽培を始めたという記録があります。
先代のユベール氏は、彼の父親であるジャン・ラミーの元で働き、1973年に自らドメーヌ・ユベール・ラミーを立ち上げました。
それまでは主にネゴシアンであったため、自社畑は8ヘクタールほどにすぎませんでした。
90年代にはクロ・ド・ラ・シャトニエール、デリエール・シェ・エドアール、ミュルジェ・デ・ダン・ド・シャン、クロ・デュ・メ、クロ・デ・ザートの畑を購入、賃貸契約で手に入れました。
また、より土壌の特性に合うとしてラ・プランセの区画に植わっていたピノ・ノワールをシャルドネに改植もしました。
1995年、世界各国でワイン造りとマーケティングを学んだ息子のオリヴィエ氏が、ワイン造りを受け継ぎ、経験を生かした新しい手法で畑から醸造までドメーヌを運営しています。
今日ではドメーヌは17ヘクタールの畑を所有しており、そのほとんどがAOCワインです。
サン・トーバン、ピュリニー・モンラッシェ、サントネ、シャサーニュ・モンラッシェなど…18のアペラシオンから赤・白合わせて毎年10万本ほどのワインを生産しています。
そのうち70%は海外に輸出され、残りはフランス国内のワイン商、レストラン、愛好家に回されます。
ドメーヌを始めた当初は、村の真ん中に位置する小さな醸造所でワインを造っていました。
1979年、ユベールは実用的な醸造所の建設を始め、1981年に完成させました。
それから仕事がより効率化され2003年には600平方メートルから3フロアから成る1,200平方メートルの大きな醸造所にまで拡張することができました。
ひとつのフロアは醸造設備(除梗、ベルトコンベア、空圧式プレス機2台、震動式選果台、ラベル貼りなど)です。
ふたつめのフロアはボトル貯蔵庫になっています。そしてもうひとつの地下フロアは赤ワインと白ワインが分けられた樽熟成のためのフロアとなっています。
栽培:
葡萄はグイヨ仕立て。5月から8月まで毎月グリーンハーヴェストを施します。
この10年の間、化学肥料は一切やらずに有機コンポストに切り替えて土壌を修正してきました。
白ワインの醸造:
畑から収穫された葡萄はベルトコンベアでプレス機に入れられます。
プレスされたジュースはステンレスタンクで一晩、清澄のために静置されます。
翌日、清澄されたジュースは重力によって地下の樽へと導かれます。
樽はブルゴーニュの伝統的なバリックではなく300リットルとドゥミ・ミュイと呼ばれる600リットルの樽を用います。
アルコール発酵、マロラクティック発酵ともに樽内で行われます。
赤ワインの醸造:
収穫された葡萄は震動式選果台で厳しく振り分けられ、除梗した後にベルトコンベアでセメントタンクに入れられます。
そこから3から10日後に約2週間かけてアルコール発酵を行います。
発酵後に不純物を分離するデキュヴァージュを行い、プレスします。
ジュースを一晩、清澄のために静置させ、樽に入れるのです。
およそ15カ月の樽熟成を終えてワインは瓶詰めされるのです。
白ワインが有名なユベール・ラミーですが、当主90年代初めメオ・カミュゼで研鑽を積みました。
当時顔を出していたブルゴーニュの伝説的存在であるアンリ・ジャイエの薫陶を受けていることはあまり知られていません。
例えば、ラミーはコート・ド・ボーヌで一番最初に選果台を導入した生産者であり、厳しい収量制限を以てワインの品質を高めた先駆者の一人です。
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