以下インポーター資料です。
膨大な実験と検証、辿り着いた、「ワインからブドウ、そして畑へと回帰する」エウジェニオのワイン観
トレントの南、ロヴェレート近郊の町ヴォラーノ。マルツェミーノをはじめ、古くから盛んに栽培・醸造が行われてきた土地。
とはいうものの、基本的にはスフーゾ(量り売り)の文化であり、多産に適したペルゴラ仕立てのブドウ棚の風景が良く似合う土地でもあった。
父のブドウ作りが彼にとってのスタート、そして醸造家としての道を選ぶ。
いかに的確に、効率よく、合理的に、、、そのような言葉ばかりの醸造から解放されるきっかけとなったものは、土地の適性、ブドウ樹の計り知れない可能性を自ら体験したこと。
畑は大小10か所以上に点在し、マルツェミーノをはじめとし、カベルネやメルロー、ノズィオーラ、ピノ ビアンコ、シャルドネ等を栽培。
しかしそれぞれの畑は細かく寸断され、合わせて6ha。畑の土壌は、この地域全般に言える砂質、粘土質土壌が中心。
また標高750mにあるBarassaの畑(シャルドネ)やノジオーラ、ピノ ビアンコの畑は、細かく砕かれた石灰岩が多く含まれており、非常にミネラルに富んでいる。
標高の高さや痩せて岩石の多い特徴が似ていることから「Piccolo Dolomiti」(小さなドロミテ渓谷)と呼ばれるほど。
栽培に関しては、完全無肥料にて栽培を行い、使用しているのはごく少量の銅と硫黄、そして天然由来のハーブやエキス類を、粘土と攪拌した調合剤を散布。
ほとんどの畑が、農薬などの使用が始まる以前(1940から)に放棄された土地であることから、一切の薬品の残留がない土地。
そして手つかずの森林に囲まれ、複雑な生物環境が保たれていることも、彼の栽培にとって欠かせない要素の一つである。
2010年、ブドウ樹を取り巻く環境が整ったことで、これまでとは明らかに違う、素晴らしい収穫を目にしたエウジェニオ。
カンティーナでの作業、技術などではたどり着けない樹上での熟成が、彼に新たな可能性を示すこととなる。
ワインそれぞれに、違ったアプローチをするエウジェニオ。白ブドウでのマセレーション(果皮浸漬)を行った醗酵の与える効果。
ある意味「安定」した状態を維持することで、これまでにない果実の個性・味わいを表現。
圧倒的な成長を見せたビアンコ、アニーゾス。果皮が薄く、個性がないと言われるマルツェミーノを、極限まで高めることで表現されたきめ細やかさと繊細さを、圧倒的な個性にまで高めたポイエーマ。
十分な果実の凝縮とタンニンを感じつつも、素晴らしい飲み心地と余韻を持ったエゼジェジィ。
ロザートは偶然から生まれた産物でありつつ、ロザートが持つ不安定さと白ブドウの果皮の持つ力を組み合わせることで克服。
素晴らしい飲み心地を持ったリフレッソ ローズィ。強い砂質の畑にて無肥料、不耕起栽培の可能性をもつカベルネフラン、彼なりの最大限の挑戦(ソレラによる醗酵の限界)から生まれる驚異的な赤。
ドーロンはマルツェミーノの持つ繊細な甘味、雰囲気を表現。尽きることのない探究心こそ、エウジェニオの持つ魅力といえる。