以下インポーター資料より抜粋しました。
歴史:
モンテ・ダッローラ ワイナリーは、ヴァルポリチェッラ・ゾーンの歴史的な中心地に位置しており、
郊外の歴史あるカステルロットの丘から降りてくる道の脇にあります。
カステルロット丘陵地域内、ワイナリーの畑の近くで、ヴィティス・ヴィニフェラ種のブドウの種が
存在していたことを裏づける考古学的な発見は、5世紀このかた当地域でブドウが栽培され、
果汁を絞られ、発酵されていたことを確証するものです。カステルロットは、古くから商業の要所でした。
古代ローマ人はまさしく、今日レチョートやアマローネという名前で知られるヴァルポリチェッラ地域の、
ワインのプロモーターにして商人だったのです。
ドメーヌ解説:
レチョートとアマローネのための最高のブドウは、モンテ・ダッローラの南東向きの畑から収穫されます。
畑の表土は、石灰質および泥灰質土壌で、深さ30から70cmの層にはモレーン土壌があります。
こういう土壌構成のため、ブドウの根の組織は地中に進んで根を張り、岩盤に到達することができます。
また、夏季には水分を補い、多雨のときにはブドウの樹の水分バランスを保ちながら、
過剰な水分を地下深くに排水する機能があります。現在のテラス(段丘)の配置は人為の産物であり、
過去2000年におよぶ、人類の絶え間ない営為の所産なのです。
栽培は家族がおこなう仕事であり、幾世代にもわたって伝承されていくものです。
ブドウ畑と大地に対する私たちの愛情は、モンテ・ダッローラを購入した1995年に、現実のものとなりました。
この地で私たちは、昔からある土壌を守るための石壁を修復し、オゼレータやクロアティーナという
ヴァルポリチェッラの古くからある土着の品種の樹を植えなおしました。また、新しいセラーをつくり、
「畑の購入後、数年以内にワインをボトルにつめたい」という当初の夢を実現させました。
醸造設備には、最新の醸造技術を体現した機器をそろえました。ストックの保管とワインの熟成にあてられるセラーは、
最上級ワインであるレチョートとアマローネを寝かせるのに最適な湿度と温度を保つため、凝灰岩をくりぬいて造りました。
カステルロット丘陵にある畑以外に、カリアーノのサン・ピエトロ周辺、肥沃な平野部に、別の区画のブドウ畑があります。
ここからは、ヴァルポリチェッラ・クラッシコと、ヴァルポリチェッラ・ クラッシコ・スペリオーレという、
伝統的なワインができます。前者は、ボリュームのある味わいを持ち、なめらかで若々しさがあって、
1年以内に飲まれるべきワインです。 スペリオーレのほうは、最低でも1年間のバリック(フレンチ・オークの小樽)
で熟成させることにより、より高度のまろやかさと骨格をそなえられます。
土壌:
私たちのワイナリーの哲学は、優れた品質のワインを探求し続けることです。
それは畑の中での、忍耐を要する手作業によって可能になります。冬季の剪定では、
より重要な一年目の若枝を選択して残すことができます。
4月から5月にかけては、樹勢を抑え、かつ風通しをよくするために、枝と複数出てしまった芽をさらに間引きし、
7月には、太陽の光を最も浴びやすい位置にある、優れたブドウの房だけを成熟させるために、余分な房を切り取ります。
結果、一本の樹になるブドウの数は2から3房 となります。絶好な畑の向きと、風とおりの良さという、
私たちの畑の気候条件が、偉大なワインを生み出すのです。豊かで偉大な個性を持つワインという賜物を生み出す
このすばらしいブドウ畑に、私たちは惜しまず労力を捧げ、あとは季節の移り変わりを見守るだけです。
私たちの大地が年毎もたらす新たな喜びに、私たちは大いに満足しています。
私たちは、畑の中で科学的な合成物や除草剤を用いません。土壌の耕作のためにおこなう農作業としては、
ブドウの樹列の間に草を生やさせることと、樹列そのものに働きかける軽めの作業が挙げられます。
ブドウ畑における植物の衛生状態の劣化を招かないために、湿度を測る雨量計や、
昆虫の動きを監視するための罠やフェロモンを用いて、定期的に管理しています。
この方法を用いる上で、私たちが施すのは、唯一、銅と硫黄を用いた処置だけなのです。
(生産者HP抄訳)