以下インポーター資料より抜粋。
現当主マッスィモ グラッソは3代目、1940年代に彼の祖父がこの土地を手に入れ、
ブドウ栽培を開始。畑はモンフォルテダルバの中でもBussiaブッシアに次ぐ面積をもつPernoペルノにあります。
ペルノの中でも西側に位置していており、標高350~380m、西~南西に面した畑、土壌は強い石灰質と粘土質、部分的に砂質も含まれており、
モンフォルテ特有の緻密な泥灰土の層と、堆積物土壌が豊富な土地。
畑では毎年最低限の銅と硫黄物のみ使用、標高のある緩やかな斜面は常に風の通り道にあたり、病気やカビのリスクから自然に守られる環境が整っています。
収穫は、ブドウの成熟を見極めることを徹底。
バルベーラで9月末、ネッビオーロに至っては10月中旬~下旬まで収穫を遅らせるのが基本、年によってはそれ以上に遅らせることも当然と語る彼。
醸造については、ブドウの素材の良さを尊重したシンプルな醸造。
除梗したブドウはステンレスタンクにてアルコール醗酵を行い、
バルベーラ、ランゲ ネッビオーロで約2週間、バローロは3~4週間ゆっくりと時間をかけて行います。
バローロについてはすべて大樽2000~3500Lという大樽で熟成。
ネッビオーロがバローロに至るために、最も重要なものは「時間」。
大樽で長い時間を費やすことはもちろんですが、それと同様にマッシモが重要視するのは、ボトル内での熟成。
通常のバローロで24~30カ月程度、そのあと、18~24か月とボトル内での熟成。
バルベーラやランゲ ネッビオーロでも最低12カ月以上の時間を取ります。
バローロという名前である以上、どうしてもワインに「偉大さ」を求め意識してしますが、
ティオレのバローロには、もちろん偉大さを全く感じないワケではありませんが、
マッシモの節々に感じる几帳面で真面目さや、親しみやすさ、身近な魅力を感じるバローロです。
そして、すべてのワインに通じる果実の純粋さ、時間とともに開いてゆく美しさに心を奪われます。
昨今の高騰し続けるバローロの中で彼らは、ある意味「時代に取り残された」存在、素材の良さ、
几帳面で勤勉な畑での仕事、伝統を守りつつも合理的、そして何より時間を費やしたワイン造り。
まるで10年前から時が止まったかのような、市場や流行に左右されないその価格に、衝撃を覚えます。
基本的に生産量も少なく、入荷数は決して多くありませんが、バローロという名前に見合った素晴らしいポテンシャルと、素直な魅力、素材そのものの良さを感じるワイン。
改めてバローロという土地の可能性を実感できる素晴らしい造り手です!