「ドメーヌ・ド・ラルロ」は1987年、フランスの大手保険会社AXAが設立したドメーヌです。
デュジャックのジャック・セイスの指導を受けてワイン造りを始めた「ジャン・ピエール・ド・メス」が醸造を担当し、
設立当初から無農薬で葡萄を栽培していましたが、2003年からは全てビオデナミによって造られています。
ドメーヌ・ドゥ・ラルロは1987年に、大手保険会社アクサ・ミレジムがネゴシアンのジュール・ブランが所有していた畑を買い取り、
ドメーヌ・デュジャックのジャック・セイス氏のもとで働いていた、ジャン・ピエール・ド・スメ氏が責任者として加わり、スタートしました。
創業時からビオディナミ農法によるぶどう栽培をスタートさせた生産者です。
ドメーヌ・ドゥ・ラルロでは、ブドウ栽培、醸造において、自然な手法が心がけられています。
15年ほど前からビオディナミによる栽培方法が模索され、1999年に所有畑の一部1.5ヘクタールに導入されました。
そして2000年に3ヘクタール、2001年に6ヘクタール、2002年には10ヘクタールと着実にビオディナミによる栽培畑が増やされ、
2003年産からは全ての畑においてビオディナミによる栽培がおこなわれています。
ブドウは収穫時と収穫後に徹底して選別されます。除梗はせず、醗酵は天然酵母で30?32度を超えないように保たれながら3週間以上にもわたって行われます。
ピジャージュは足で1日に3回おこなわれます。ワインを醗酵槽から樽に移すには重力が利用されます。ポンプを使うとワインに負担をかけるためです。
このように全ての工程でワインが疲れないよう最大の注意を払い醸造されます。軽く澱引きが行われ、樽熟成の後、無濾過で瓶詰されます。
樽熟成に使用する樽には、香りのポテンシャルの高いアリエ産の木を自社で購入し2年以上乾燥したものが使用されます。新樽比率は50%以上です。
ジャック=セイスの後任であったオリヴィエ・ルリッシュは2011年8月に夢であった自らのワイン造りを始める為、
惜しまれながらもドメーヌを去り、南仏アルディッシュでDomaine des Accolesを設立。
次に着任したのがMichel Magnien等で醸造責任者を勤めたジャック・ドゥヴォージュ氏。
同じ有機栽培のDomaine de la Vougeraie等で研鑽を積み、志の高い彼なら、さらに成長させてくれるはずだとドメーヌを託されました。
実際、彼の手がけたワインはオリヴィエ時代よりさらに洗練さに磨きがかかり、高い評価と名声を得ましたが、ジャック自身は、
長年のビオディナミの効果が如実に現れ始めた結果だと冷静に評しています。
結果的にその卓越した手腕を買われ、Clos de Tartを所有するMommesan家からヘッドハントされました。
ラルロでの仕事に満足していましたが、誰もが与えられる機会ではないと、新たな道へ進む決断をしました。
後任には、Alex Gambalで醸造責任者として辣腕を振るっていたジェラルディーヌ・ゴドー氏(Geraldine Godot)が多くの優秀な候補者の中から選ばれました。
彼女の高い知識と技術力、情熱や哲学はこれまでの責任者に優るとも劣らないとジャックやアクサの総責任者も迷わず彼女に太鼓判を押した逸材です。
ジェラルディーヌは2014年9月から着任し、ジャックは引き継ぎの為、2014年12月までラルロで彼女と共に働きました。
その為、2014年産の醸造は二人による最初で最後の特別なワインとなります。
ジェラルディーヌ自身もジャック就任時同様、これまで受け継がれてきたラルロ独特のやり方は変えないと言っていますが、
2015年産以降にジェラルディーヌとラルロのそれぞれの個性が、どのような素晴らしい相乗効果を見せるのか世界中が注目しています。
以上インポーター資料より抜粋しました。